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プロモカード/さくら荘のペットな彼女 『さくら荘のペットな彼女』のプロモカード。 限定プロモカード ナンバー カード名 色 C S AP DP 入手方法 P-001 《椎名 ましろ&青山 七海》 青 3 2 40 30 さくら荘のペットな彼女BOX購入特典 P-002 《椎名 ましろ&上井草 美咲》 3 2 30 40 P-003 《椎名 ましろ》 2 2 20 20 公式大会上位賞 P-004 《椎名 ましろ》 3 2 40 30 発売記念大会参加賞 P-005 《椎名 ましろ》 赤 2 2 30 30 大会プロモーションパック vol.15 P-007 《椎名 ましろ》 黄 2 2 30 30 公認大会上位賞 P-008 《椎名 ましろ》 青 0 2 10 10 カスタムパックVol.3 P-009 《椎名 ましろ》 0 1 - - P-010 《青山 七海》 赤 3 2 40 30 P-011 《青山 七海》 0 2 - - P-012 《上井草 美咲》 黄 4 2 40 20 P-013 《上井草 美咲》 3 2 40 30 関連項目 カードリスト プロモカード さくら荘のペットな彼女 編集
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男「………お前、まぁたついてきたのかよ」 男「……いいよ別にそんなことしなくて。いた、痛い痛い、お前それ、洒落にならないってぇの」 男「わぁったよ好きにしろ。その代わり大人しくしてろよな」 男「駄目だ。今日はさっさと帰るんだ」 男「……………はぁ、本当に世話の焼けるヤツだな。いちご牛乳な。ハイハイ」 男「……………………ったく、なんで俺がこんなヤツの………」 男「痛い痛い、おま、痛いっていうか気持ち悪い!三半規管はやめろってば」 男友イ「………おい、また男が脳内彼女と喋ってるぞ」 男友ロ「あれさえなきゃ、いいヤツなんだけどなぁ……」 男友ハ「お前ら、そっとしておいてやれよ。 女ちゃんがいなくなってアレになっちまったんだって、アイツは」 男友イ「そうだったな………かわいそうに」 男「なんとか女が元の大きさに戻れる方法を探さないとな………。 にしても、南く○の恋人じゃあるまいし………恋人………///」 女「史上最弱が………最も最も最も最も最も最も最も最も最も最も最も最も最も最も 最も最も最も最も最も最も最も最も最も最も最も最も最も最も最も最も恐ろしィィ! マギィーーーーーッ!!」
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伊吹翼「太陽の彼女」 執筆開始日時 2017/05/26 元スレURL https //ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1495726927/ 概要 いつからだっただろうか、それを詳しくは覚えていないけれども。 少なくとも私は小学生の頃には自分が「カワイイ」娘なのだと自覚していた。 私が笑えば男女問わず皆も笑っていて、私が悲しめば同じく皆が心配してくれた。 まあ、中学生になってからは周りの皆は周りの目を気にして、そういうのは控えめになったけれど。それでも、表立っていないだけで皆が私に興味があるのが見て取れたものだ。 だから、私と同じで「カワイイ」娘――――例えばアイドルの娘達は、やはり自分の可愛さを自覚しているのだと思っていた。 無尽蔵の可愛さを、出し渋ることなく、それでいて無駄遣いもしないことでファンの目線を意図的に釘付けしてるんだと、そう思っていた。 だから初めてその娘に会った時も、表には出さないだけで、やはり自分の魅力を自覚しているんだと思ったんだ。 「私、春日未来って言います! よろしくお願いします!」 明るい、太陽のような笑顔。大きな手振りは自分の積極性をアピールしているように当時の私には見えていた。 タグ ^伊吹翼 ^春日未来 ^真壁瑞希 ^望月杏奈 ^七尾百合子 ^秋月律子 まとめサイト アイマスSSまとめサイト 456P あやめ2nd えすえすゲー速報 えすえすMode エレファント速報 おかしくねーしSSまとめ だる速 プロデューサーさんっ!SSですよ、SS! ポチッとSS!! SSまとめ ホライゾン みりえす!-ミリマスSSまとめブログ- 百合ちゃんねる SSでレッツゴー SSびより SSまとめプラス SS 森きのこ! SS2chLog YomiCom wiki内他頁検索用 シリアス ドラマ ミリオンライブ 伊吹翼 恋愛 春日未来 百合
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前ページルイズと彼女と運命の糸 ※ウルの月 エオローの週 ラーグの曜日 ―― 午前 今日は特別な日だ。 なんと、姫殿下が学院に視察に訪れるというのだ。 気合を入れて盛大にお迎えしなくては。 そうそう、彼女はというと、天の柱を探すため学院の馬を借りて遠出をしている。今夜あたり帰ってくるはずだ。 戻ってこないかもしれないとも思ったが、一度結んだ約束を反故にしたりはしないだろう。 この数週間で大体の人柄は掴んでいる。 どうせ、私の使い魔にするのだから、今の内に自由を満喫しているといいわ。 姫殿下を歓迎しているのに、最初に馬車から降りてきたのは鳥の骨だった。空気を読んでほしい。 ユニコーンに牽かれた純白の馬車から姫殿下が姿を現すと、割れんばかりの歓声が巻き起こった。 勿論、私も声の限り姫殿下を讃え歓迎した。 だが、キュルケとタバサはあまり関心がないようだ。外国からの留学生だから仕方がないか。 キュルケは不遜にも自らの容姿を姫殿下と比べていたので、鼻で笑ってやった。 キュルケと口喧嘩をしていると、視界の端に見覚えのある人物が映った気がした。 ―― 夜 昼間の出来事をボーっと思い出していると、部屋にノックの音が響いた。 聞き覚えのあるノックの音だ。長く間を置いて2回と短く3回、もしかして…… 覗き窓から誰かも確認せずに私は弾かれる様にして扉を開けた。 来訪者は、思った通りの人だった。姫殿下だ。 姫殿下は、昔を懐かしみ私に会いに来たのだという。こんなにも嬉しい事はない。 昔話に花を咲かせていると、不意に姫殿下の顔が陰った。 理由を聞き出してみると、結婚が決まったのだという。相手はゲルマニアの皇帝、アルブレヒト三世だそうだ。 結婚が決まり憂鬱になっているのだと思ったが、そうではないようだ。 詳しくは書けないが、婚姻を妨げるモノがあるらしい。 そして、それを見つけようと血眼になっている奴らがいるそうだ。 名を『レコン・キスタ』、アルビオンの貴族が中心になって出来た組織で、王党派を相手取って主権争いを繰り広げている。 しかも、その婚姻を妨げる物証を持っているのがよりにもよってウェールズ皇太子殿下ときたものだ。 すわ、王家の危機! 今こそ王家への忠義を示す時。 お任せ下さい姫殿下。見事わたくしめが、その生涯を取り払ってみせましょう。 「ただいま、ルイズ。 あれ、お客さん?」 いいタイミングで彼女が帰ってきた。 さあ、使い魔として最初の仕事をしてもらうわよ! ◆ ◇ ◆ ※ウルの月 エオローの週 イングの曜日 ―― 早朝 私たちは学院の裏門にいた。 人目を避けて出発するためだ。 旅の道連れは私と彼女、そしてギーシュだ。 なんでギーシュがいるのかというと、盗み聞きしていたのだコイツは。 それにより、昨晩私の部屋に乱入してきたのである。姫殿下もグラモン元帥の息子だと聞き、同行することを許された。 まあ、盾ぐらいにはなるか。 ギーシュの使い魔はジャイアントモールなのだが、これは最悪だ。 何故最悪かというと、私を押し倒したからだ。 しかも、姫殿下より賜った『水のルビー』にその汚らしい鼻を擦りつけやがった。 本当に最低だ。姫殿下の信頼の証ともいえる『水のルビー』に鼻を擦りつけるなど、許されるはずもない。 なのに、だ。 ギーシュは馬鹿みたいに笑って、一向に止めさせようとはしない。自分の使い魔の躾ぐらいしろ! その不逞モグラに制裁を加えたのは、突如現れたワルドだった。 そして、尻餅をついていた私に、ワルドは優しく手を差し伸べてくれた。凄くドキドキした。 10年近く会っていなかったのに、私の事を未だに婚約者と呼んでくれたのは素直に嬉しかった。 今も昔も、ワルドは私の憧れだったのだから。 ワルドとグリフォンに乗って空を往く。 彼女とギーシュは遥か下だ。栗毛の馬に跨り駆けている。 だが、グリフォンと馬では速度が違いすぎる。グリフォンはまだ余力がありそうだが、彼女たちとは距離が開いてきている。 ワルドは二人を置き去りにしてでも急ぎたいようだったが、ラ・ロシェールまでは馬では二日もかかるのだ。 私の説得で速度を緩めてもらう。 そりゃあ、手紙の回収なんてワルド一人でも余裕だとは思うが、姫殿下から命を受けたのは私たちだ。 出来る限り、置き去りになんてしたくない。 ―― 夕方 街道に沿って半日ほど進むと、渓谷に入った。彼女たちは何度も馬を変え、辛うじてついてきている。 しかし、空を飛ぶグリフォンと山道を進む馬とでは、平坦な街道を進むよりも差が出てしまう。 もうすぐアルビオンとの玄関口である『ラ・ロシェール』だ。 遅れても、上手くすればそこで合流できるかもしれないが、フネが出航するまでに間に合うだろうか? 何か不測の事態が起これば、彼女を置いていってしまう。 そう不安に思った時、事件は起きた。 彼女たち目掛けて崖の上から松明が投げ込まれた。ついで、幾本もの矢が射かけられる。 危ない! と、思った瞬間、矢は小さな竜巻に飲まれて弾かれた。 ワルドだ。ワルドが魔法で助けてくれたのだ。 そして、襲撃者の姿を見ようと崖に視線をやる。 私の目が捉えたのは、赤々と燃え上がる炎と小型の竜巻だった。 ワルドの魔法じゃない。だとすれば誰が……? 襲撃者を蹴散らしたのは、キュルケとタバサだった。 どうやら、出発するところを見られていたらしい。タバサの風竜に乗って追いかけてきたようだ。 お忍びなんだからと告げると、そうならそうと言えと文句を言われた。お忍びなんだから、部外者に言うはずがないでしょ。 あと、タバサはパジャマのまんまだった。きっと、寝ているところを叩き起されたのだろう。 「アンタも大変ね」 「平気。もう慣れた」 どうしてこの二人は友人をやっているのか不思議だ。静と動で正反対なのに。 あと、襲ってきた連中は簀巻きにしておいた。運が良ければ夜を越せる筈だ。 物取りだったらしいが、馬鹿な奴らだ。数を揃えた所で、メイジに敵う筈がないのに。 ―― 夜 「フネは明後日にならないと出航しないらしい」 『女神の杵亭』で寛いでいると、船着き場から戻ってきたワルドにそう告げられた。 何故かと理由を尋ねると、明日の夜は双月が重なる『スヴェルの夜』で、その翌朝にアルビオンが最接近するらしく、船乗りたちは風石の消費を抑えるため、今日明日は絶対に船を出さないのだそうだ。 ワルドはかなり食い下がったようだが、船は出せないと断られたらしい。 その気になれば、魔法衛士隊隊長の権限で無理に出航させることも可能だが、お忍びなので目立つ事は避けたいそうだ。 そういうわけで、予定が狂ってしまった。 本当ならば、明日の朝には出発する筈だったのだが、一日ここで足止めとあいなった。 二人部屋を三つ取り、私と彼女、ワルドとギーシュ、キュルケとタバサという部屋割だ。 ワルドは婚約者だからといって、私と相部屋を望んだが、ギーシュを他の女性陣と一緒にさせるわけにはいかないと言うと 大人しく引き下がってくれた。婚約者とはいえ、まだ学生だしそういう事は早いと思うの。 ◆ ◇ ◆ ※ウルの月 エオローの週 オセルの曜日 ―― 朝 翌朝、何故か彼女とワルドが模擬戦をする事になった。 止めるようワルドに言ったのだけれど、「彼女の実力を知りたい」の一点張りで聞く耳を持ってくれなかった。 婚約者を蒸発させられてはたまらないので、手加減するよう彼女にお願いする。 「分かったわ。能力は使わず剣で勝負するよ」 「よっしゃ! とうとう俺っちの出ば……」 「このレイピアでね」 そういや居たわね、喋るしか能のない駄剣が。 でも、アンタ凄く重いんだから、彼女が振りまわせるわけないでしょ。 結果は、当然ワルドの勝ち。 ウィンドブレイクで吹っ飛ばした彼女に実力不足だとか言っていたが、女の子相手にやり過ぎだと思う。少し幻滅だ。 非難の眼差しを向けると、ワルドはサッと目を逸らす。少し動揺したのか、説教もそこそこに去っていってしまった。 しょうがないので、倒れたままの彼女に手を差し伸ばして立ちあがらせた。 彼女は擦り傷と軽い打撲を負っていたが、やおら淡い光に包まれると、傷一つなくなっていた。 軽い怪我だったとはいえ、あんな一瞬で治るなんて驚きだ。 断然、彼女を使い魔にしたくなった。 ―― 夜 あの後は特に何事もなく、素直に時間は流れ、夜になった。 宿の酒場で夕食を摂りながら歓談に興じる。 そして、彼女がワインを飲んだ事がないという事を知った。 彼女の世界ではどうか知らないが、ワインなんて普通の飲み物だ。 むしろ、綺麗な水の方が下手なワインよりも高級品の場合がある。 試しに一口飲ませてみると、意外といける口だったようで、あっという間にグラスを空けてしまった。 食後も酒場に残って騒いでいる彼女らを残して、私は部屋に戻り夜風に当たっていた。 窓から重なった双月を見上げていると、部屋にワルドが入ってきた。 そして、結婚しようと言われた。 いきなりの言葉に、頭が真っ白になる。他にも色々と言っていたが、憶えていない。 それだけ、その言葉の威力が高かったのだろう。 返事をせずにいると、ワルドは「諦める気はない」と言い残して部屋から出ていった。 婚約者なのだから、いずれはそういう事になるだろうと思っていたが、これは不意打ちだ。 任務の事で精いっぱいだというのに、人生の岐路に立たされてしまった。一体何を考えているのだろう? 熱で上手く働かない頭をフル回転させていると、宿に衝撃が奔った。一体何事!? ● ● ● 一階の酒場に駆け込むと、何故か彼女が仁王立ちをしていた。 酒場を見渡すと、テーブルがひっくり返り酷い有様だ。床には投げ出された料理が散乱している。 入口の扉に至っては、吹き飛ばされて無くなっていた。周囲の壁は黒く焦げている。 そんな惨状なのに、酒場は酷く静まり返っていた。外からは、傭兵みたいなやつらがおっかなびっくり遠巻きにこちらを見ている。 視線を戻すと、彼女の顔は真っ赤だった。目は座っている。 「きしゃまら! いきなりなにをしゅるのよ! このわたしがせいばいしてくれりゅう!」 見事に酔っぱらった声で彼女が叫ぶ。同時に、指からビームを乱射した。 ロクに狙いを定めていないビームだが、それだけで驚異であった。 なにしろ、石壁を簡単に蒸発させるのだから、襲撃者たちは逃げ惑うしかない。 中には果敢に突撃してくるものもあったが、そいつらは炎で焼き払われた。 襲撃者の中にはメイジも混じっていたらしく、三十メイルはあるゴーレムが出現したが、 彼女によってあっという間に穴あきチーズみたいになってしまった。 それにより、襲撃者たちは蜘蛛の子を散らすように逃げていき、辺りには再び静寂が戻る。 「あはははは! せいぎはかつ!」 彼女は上機嫌に腕を振り上げて勝鬨を上げた。 酔っ払いは勘弁してほしい。今度からは飲みすぎないよう監視していないとね。 それにしても、こんな大掛かりな襲撃があるなんて、私たちを狙う存在がいるという証拠だ。レコン・キスタか? とりあえず一難は払えたが、急いでココから離れないといけない。 私たちはワルドの誘導に従い、船着き場を目指した。 ◆ ◇ ◆ ※ウルの月 エオローの週 ダエグの曜日 ―― 明け方 私たちはフネに乗り込みアルビオンを目指していた。 昨晩の襲撃の後、ワルドの権限を使い商船を徴発しラ・ロシェールを発ったのだった。 船着き場へ向かう途中、仮面を被った白尽くめの男が襲ってきたが、一瞬にして彼女によって蒸発させられた。 アレだけの力を見せられてまだ襲ってくるのは、無謀というかなんというか…… 冥福を祈っておこう。 フネには風石が足りないとのことなので、ワルドがその代わりを務めている。 そして、アルビオンまであと少しというところで空賊船に出くわしてしまった。 アルビオンは今、内乱の所為で治安が乱れに乱れている。なので、こういう無法な連中が野放しになっているのだ。 私は断固抗戦を主張したが、あえなく却下された。 理由としては、こちらの船には武装がなく、非戦闘員を多く抱えているからだそうだ。 それに…… 「う~ん…… 頭がガンガンする……」 彼女は二日酔いだった。万全の状態なら、どんな遠距離からでも蒸発させれたはずなのに。 今は大人しく従う他ないようだ。ワルドはヘロヘロで役に立たないし。 ―― 昼 ありのまま起こったことを話すと、空賊が皇太子殿下で王党派だった。 何を言っているのか分からないと思うけど、私も何が起こったのかすぐには分からなかった。 それこそ、頭がどうにかなりそうだった。 カモフラージュだとかゲリラ戦法だとか、そんなチャチなもんじゃない。もっと恐ろしいご都合主義の展開を味わったわ。 テンパるのはこれくらいにして、状況を整理しようと思う。 私たちは姫殿下の使いで、アルビオンに赴いた。目的はある手紙を回収するため。 道中、襲撃をかわしあと少しでアルビオンというところで空賊船に拿捕された。 私は空賊の頭の前に通され、尋問をされた。あまりにも失礼な輩なので、大いに啖呵を切ると空賊の態度が一変。 空賊の正体は、アルビオンの王党派。まさしく、任務の目標だった。 そして今、秘密の航路を使い王党派の居城『ニューカッスル城』にたどり着き、ウェールズ殿下より手紙を回収したところだ。 手紙の内容は見ていないが、殿下の態度を見てある程度の予想はついた。 /ヽ/W\/Mvヘ/ヽ/ヽ/W\/Mvヘ/ヽ/ヽ/W\/Mvヘ/ヽ/ヽ/W\/Mvヘ/ヽ/ヽ/W\/Mvヘ/ヽ/ヽ/W\/Mvヘ/ヽ/ヽ/ (ここから先のページは破り取られている) ―― 夜 ニューカッスル城のダンスホールにて、最後の晩餐会が行われていた。 既に覚悟が出来ているのか、王党派の人々は底抜けに明るく騒いでいる。 その光景が悲しくて痛々しくて、私は会場から逃げるようにして抜け出した。 暗い廊下の隅でさめざめと泣く。 私には分からない。明日死んでしまうのに、ああやって明るく振舞えるのが。 どうして、自分から死を選ぶのが分からない。逃げれば、愛する人とも一緒にいられるというのに…… そうやって泣いていると、廊下の奥から燭台を持った彼女が現れた。 泣き腫らした目を擦り涙を拭う。どうやら、いなくなった私を心配して探しに来てくれたらしい。 感情を抑えきれずに、彼女に疑問をぶつける。 どうして、あの人たちが死を選ぶのかと。 その質問に彼女は口ごもり、建前通りに誇りとか守るためとかと口にしたが、私が聞きたいのはそんなことじゃない。 でも、誰にも分からないわよね。分かるはずがない。 だけど、残された人は一体どうすればいいの? 早く帰りたい。トリステインに帰りたい。 ● ● ● 彼女が去ると、入れ違いでワルドがやってきた。ワルドなら私の疑問に答えてくれるだろうか? そう期待を込めて見上げる。 「ルイズ、結婚しよう。ウェールズ殿下も祝福してくれている」 どうしてそんな事を言うのだろうか? 私は拒否したが、ワルドは結婚式を挙げると言ってきかない。 いろんな事が起こりすぎてワケが分からない。大声をあげて泣きたい。 バカ。 ◆ ◇ ◆ ※ウルの月 エオローの週 虚無の曜日 ―― 朝 礼拝堂に連れていかれ、半ば強引にウェディングドレスに着替えさせられた。 結局状況に流されてしまった。 どうしてこうなってしまったのだろう? 何度も溜息をつく。 部屋で待機していると、彼女たちがやってきた。 「こんな状況で結婚式なんて、アンタたちは何を考えているのよ?」 「なあルイズ、急すぎやしないかい。いきなり結婚だなんて。 大体まだ学生じゃないか」 「……非常識」 口々にこの結婚式に対して否定的な意見を言う。 だけど、私だってどうしてこうなったのか分からないのだから、答えられるはずもない。 「ねえルイズ、アナタはこれでいいの? この結婚式に納得してるの?」 「それは……」 「だったら言わなきゃ。 じゃないと、どこまでも流されるだけよ。 自分の事なんだから、自分の意見を言ってやらないと」 そうよね。分かったわ、自分の意思をはっきりと伝える。 ワルドには悪いが、結婚なんて私にはまだ考えられない。 そう決心すると同時に、準備が整ったとの連絡が来た。 ● ● ● 一瞬、何が起こったのか分からなかった。 目の前には、胸から大量の血を流して倒れているウェールズ殿下がいる。 ワルドが顔を醜悪に歪めさせて何かを言っている。 情けない話だが、私は腰を抜かしてしまっていた。 誰かが茫然とつぶやいた。 「レコン・キスタ……」 「そうだ、僕はレコン・キスタのスパイだ」 誰かの怒声が聞こえた。 ワルドが立っていた場所に炎と氷刃が奔り、私の周りに七体のブロンズゴーレムが現れる。 キュルケにタバサにギーシュ、そして私の横に立っているのは彼女だ。 「ふん、手紙は貴様らを皆殺しにしてから回収するとしよう」 「スクウェアとはいえ、五対一で勝てるつもり?」 「貴様ら程度を相手取れぬのでは、魔法衛士隊隊長は務まらぬよ。 まあ、その使い魔君の相手は骨が折れそうだが……」 そう言うと、ワルドの姿がぼやけた。虚像が幾重にも重なり、陽炎のように揺れている。 「ユビキタス・デル・ウィンデ。 さあ、これで五対五だ。君らの勝ちはなくなったな」 「風の遍在……」 風の遍在。それは、術者と等しい力を持つ分身を作り出す風のスクウェアスペルだ。 五人のワルドと彼女たちが戦っている。 それなのに、私は見ているだけでいいのか? 泣いているだけでいいのか? いい筈がない。 だから、私は杖を振り上げ呪文を唱える。 成功するなんて思っていない。でも、爆発は起こる。今、私が出来る精一杯だ。 当たるなんて思っていない。でも、意思は示せる。 彼女が言ったのだ。自分の意見を言ってやれと。 だから、私は力の限りぶつけてやる。ワルドに限りない拒絶を。 死んでもお前のモノなんかにはならないのだと。 確かな意思を込めて杖を振る。 「なんだとっ!? ルイズ!」 「え、なに? 当たったの? うそ?」 遍在の一体を一撃で消されワルドは、一瞬動揺する。私だって驚きだ。 その隙を見逃すはずがない。 礼拝堂に氷嵐が吹雪いた。視界を真っ白に埋め尽くす。 しかしそれも一瞬の事、吹雪はすぐにおさまった。だが、その一瞬で十分だった。 動きの止まったワルドに、ギーシュのブロンズゴーレムが肉薄する。 ワルドは巧みな体捌きと杖を剣のように操り、ブロンズゴーレムをいなすが、反撃は小さな火球で邪魔をされた。 打ち合わせたわけでもないのに、澱みなく流れる連携にワルドは思わず飛び退く。 気がつくと、四人のワルドは一ヶ所に集まっていた。 そして、全員の視線が彼女に集中する。ワルドの表情が凍るのが見えた。 散開しようとするが、遅い。 「くっ……」 「スターライトブラスト!」 その瞬間、光が視界を塗りつぶした。 ● ● ● ―― 午後 私たちは学院へと帰ってきていた。 アレからどうなったのかというと、絶体絶命のピンチに陥っていた。 ワルドは塵も残さず消滅したとはいえ、危機が去ったわけではないのだ。 王党派とレコン・キスタの戦闘が始まり、城は砲撃で激しく揺れている。 ここから逃げるのは至難の業だ。 秘密の航路を使おうにも、ワルドによってリークされている可能性が高く危険である。 どうすれば逃げ出せるか算段を立てていると、彼女がこう言ってきた。 「大丈夫私に任せて」 彼女の提案を聞くと、その内容に笑う事しか出来なかった。 ズルイというか、非常識というか、ご都合すぎる。裏技だ。 その方法とは、テレポートという能力を新しく覚えたのでそれで帰ろうというのだ。 テレポートとは、瞬間移動の事らしい。一度行った事のある場所なら、一瞬で移動できるのだそうだ。 そんなわけで、そのテレポートを使い学院に帰ってきたわけだ。 勿論、タバサとギーシュの使い魔も回収して。 これから姫殿下に報告に行かなくてはいけない。 ◆ ◇ ◆ ※ウルの月 エオローの週 ユルの曜日 「ごめんルイズ、話があるんだけどいい?」 彼女がそう切り出してきた。 彼女が言うには、テレポートを覚えたので天の柱を探す必要はなくなったらしい。 やっぱりそうか。 何となく、そうなのではないかと思っていた。 「三ヶ月っていう約束だったけど、出来るなら早く帰りたいの」 「いいわよ」 頭を下げる彼女を制止して、ぶっきらぼうに告げる。 「いいの?」 「いいのよ。 だって、アンタを使い魔にする気なんてもうないもの」 だってそうでしょう? 友達を使い魔なんかに出来る筈がないもの。 「だから、どこにでも行けばいいわよ。さよなら」 「ありがとう、ルイズ。私の旅が終わったら、また会いにくるから」 「……ふん」 そう言って、彼女は私に糸の束を渡してきた。 不思議な糸だった。オレンジ色の、見ているだけで心が温かくなるような糸。 これが、彼女と交わした最後の会話だった。 ◆ ◇ ◆ 「う~ん…… この彼女ってのはどんな奴だったんだろ? これだけじゃ、よくわかんないな。 なあデルフ、お前は知ってんの?」 「なあ相棒、人の日記を勝手に読むのはどうかと思うね」 「そうは言ってもよ、ルイズにきいても教えてくれねぇんだもん。 だったら、自分で調べるしかないだろ?」 「だからって、この行動はないと思うね俺は」 何処に居るのかと探しにきてみれば、何をしているのだコイツは。 よりにもよって、私の日記を読むなんて。 おしおきね。久しぶりの。 「こっの、バカ犬!」 「キャイン!」 手にした馬上鞭で打ちすえると、サイトは叫び声をあげてのた打ち回った。 久しぶりだけど、相変わらずいい声で鳴く。ゾクゾクきちゃうわ。 両手を腰に当て、倒れこんだサイトを上から睨みつける。 「アンタね、人の日記を勝手に読むなんて何考えてるのよ!」 「相棒はね、アイツの事が知りたいんだってよ」 「アイツ? ああ、彼女の事ね」 彼女が去ってから、一年以上が経つ。 アレから色んな事があった。使い魔としてコイツを呼んだ時はガックリときたが、今では大切なパートナーだ。 暫くは日常を過ごしていたが、程なくして戦争が起きた。 レコン・キスタとの戦争、それが終わった後にはガリア。 でも今は、このハルケギニアで戦争をしている国はない。なぜなら、そんな余裕がないからだ。 ハルケギニア全土を揺るがす大地震によって、各国はことごとく力を減退させ、戦争をしている余裕はなくなった。 瓦礫に埋もれる町を復興させなければならず、エルフとの聖戦に息を巻いていたロマリアも休戦する他なかった。 学院もかなりの部分が破損し、まだ完全には復興仕切っていない。 駄犬と駄剣に説教をしていると、私の後ろの扉が開いた。 何の断りもなしにキュルケが入ってくる。 「ちょっとちょっと、こんな日にも喧嘩なわけ? 仲が良いのも分かるけど、少しは落ち着いたらどう?」 「ふん、アンタとも今日でお別れね。清々するわ」 「あら? 実家に帰っても隣同士なんだから、いつでも会えるわよ。 ふふふ、さびしい?」 「誰が」 世界がどうなっても、私たちの関係は変わらない。 多分十年後も同じことを言っている気がする。なんせ、先祖代々の宿敵なのだから。 さて、そろそろ時間だ。 「ほら、行くわよ犬」 「わ、わぅ~ん……」 まだ寝ころんでいるサイトの頭をふみつけると、犬語で返事をしてきた。 鳩尾を思いっきり踏みつけてから、部屋を出る。 今日は卒業式だ。 この間、竣工したばかりの本塔にて行われる。 本塔は宝物庫の床が抜け落ちていたので、再建が大変だったらしい。 廊下を進む。この寮塔も今日でお別れだ。 「う゛っ、ごほっ…… 待ってくれよ、置いてかないでくれ」 後ろからサイトが咳き込みながら追いついてくる。 軟弱な使い魔だ。しょうがないから、落ち着くまで待ってやろう。 そうしていると、不意に後ろから声をかけられた。 「久しぶり、ルイズ。今日卒業式なんだって? 丁度いい日に来たものね」 ああこの声は、忘れる筈がない。私の友達の声だ。 ゆっくりと振り返ると、変わらぬ彼女の姿があった。 「ええ、本当に久しぶり」 今日は良い日になりそうだ。 = ルイズと彼女と運命の糸 ・ 終わり = 前ページルイズと彼女と運命の糸
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『人様の事情に首を突っ込むな』とは人間が他人との生活の中の摩擦を経て得た尊い教訓の一つでしょう。触らぬ神に祟りはなく、親切心を働かせたところで自分が対応仕切れない問題事を背負いこむなど具の彫刻と言えるからです。 他者との距離に重きを置き、日頃より人付き合いの間合いを慎重に定め、心を鬼にして妹にも自立と成長を促すために距離を置く稀代の殊勝で努力家で正直者の教育者兼酒場の看板娘、つまりこのわたくしは、現在、世界樹で行われるアイビーリープの大会の練習真っ盛りです。 当然他人を気遣うどころか自分の事で精一杯なわたくしは、上記の精神にしだかい清く正しく美しく日々生活をしていました。 だから、わたくしの過失ではないのです。 例え手に余る事態を抱え込もうと、例えろくでもない事に巻き込まれようと。 何故ってだって、事情の方から足をはやしてわたくしを追いかけてきたのでは… 《雪ら薔らと夢の世界樹》 第2階層『雪ら薔らとアイビーリープ』 第7階「彼氏彼女達の事情」 「うーし、んじゃあ早速始めるですよ~。キリキリ気張りやがれです~」 「ええ」「うん」「はーい」 朝露の湿度とひんやりした冷気にシャキッと寝起きの意識を覚醒させ、その言葉とは裏腹にリラックス全開の翠星石さんの言葉にみんなで答えます。 柔軟体操をしながら見上げれば、目の前には天まで届くかのごとく聳える偉大な大樹。 朝焼けに、そして朝霧に彩られたその巨木は様々な彩りを発し、しかしそのどれもが生き生きと力強い存在感を醸し出しております。 大自然の前に人間は余りにちっぽけで、強く自我を意識していないと自分が霧散してしまいそうな錯覚さえ覚えてしまうというもの。 パンパンとほっぺを叩き、ぐっと気合いを入れてやりました。 そんなわたくしを楽しそうに見ながら、翠星石さんは先程より随分としっかりした声で、世界樹に響くように高らかに宣言したのでした。 「では、第一回ジェイドリッパーズの合同練習、スタートです!」 「え?合同練習ですか?」 その話を聞いたのはつい先日、わたくしがリープの練習を始めて二週間ほどした時の事。 「です。きらきらの跳び姿も様になってきましたし、ここらで世界樹で実践的な練習をしようかってわけです」 「ああ、なるほど」 これまでも翠星石さんや妹と合わせての練習は何回かありましたが、実際に世界樹を跳ぶ機会はまだなかったのです。 「別にそんな難しい話じゃなく、本番の模擬練習と世界樹での注意事項を二人に教えるってことなんですけどね。後はチームの友好度でも上げておこうかとリーダーなりに愚考したですよ」 「大変結構だと思いますわ。では、めぐさんも一緒に?」 「ですね。んじゃあそういう旨をきらきらがめぐに言ってくれますか?」 「はい、心得ました」 「水銀燈との約束ついででいいですからね。ひっひっひ」 「…お気遣い感謝致します」 「何言ってるですか、チームメイトじゃねーですか。ねー、ばらばら?」 「ねー。あはははは」 「…では、行って参ります」 水銀燈さんとの約束。それは彼女がわたくしに辛い過去を打ち明け頭を下げる事で得られた二人だけのとても尊く大切なモノ。だったのですが。 …我ながら、良く耐えたとは思うのです。 あの日、水銀燈さんとの出逢いの後にわたくしを待っていたものは、まさしく“拷問”の二文字が相応しいものでした。 翠星石さんがわたくしが洗ったばかりの純白のシーツに醤油を垂らしました。 妹がわたくしが楽しみにしていた木イチゴのタルトを一人で平らげました。 翠星石さんが町で拾ったらしき『生娘』の号外をBGM付きで朗読し始めました。 妹がわたくしの恥ずかしい過去を録音機に向かって暴露大会を始めました。 翠星石さんがめぐさんの実験用と言って取り出してきたインセクトをミーのレッグにオンしやがりました。 そして同時に妹がわたくしの弱点を的確にくすぐり始め… 良く、頑張ったとは思うのです。 ただわたくしがあの場でゲロしたのはあくまでも概要で、細かいプライベートな事は流石に言えないと懇願したところ、二人はあっさり引いてしまいました。どうやらただイタズラがしたかっただけのようです。とてもふぁ●くですわ。 さてその水銀燈さんとの約束、つまり水銀燈さんのお願い事なのですが、その大半はめぐさんを気づかってあげて欲しいという、翠星石さんの言いぐさではないですがチームメイトとして当たり前の事でした。 それだけに、そんな当たり前の事が出来ない水銀燈さんの想いが良く伝わってくるというもの。 わたくしも出来る限りの事はしてあげたい。当たり前の事なのですが、モチベーションは上がりますよね、やっぱり。 「失礼致します」 翠星石さんの家から徒歩数分、合い鍵を使って入った現在めぐさんが借りているマンションは水銀燈さんの部屋に遅れはとるものの、この町ではかなり上等な部類のものでした。 実はこのマンション、水銀燈名義で借りているそうで。 なんでもめぐさんはこの町に来た当初は狭い安宿にいたそうですが、水銀燈さんが色々と手を回し、そこの大家に『部屋を改装するから悪いがこっちのマンションに移って欲しい』と一芝居打ってもらったとか。 えらくランクアップした住まいにも、一向に家賃の請求が来ないのにも自分の姉にしか興味の無い彼女にとってはとるに足らない事のようです。 ところで、どうしてわたくしが勝手にめぐさんの家に上がり込み、こうして部屋を勝手に歩き回っているかと言えばめぐさんとの間にそういう確約が結ばれているからです。合い鍵だって頂いていちゃってるのです。 水銀燈さん以外に全く興味がなく、他人と殆ど関わりを持たない彼女とどうやってここまでの関係を作り上げることが出来たのか。 それでは、わたくしの闘いの栄光の歴史をご覧ください。 ~一回目~ 「どうもこんばんは。雪華綺晶でございます。昨日のサンドイッチのバスケットを受け取りに参りました」 「………はい」 「どうも。あ、そうそう、もしよろしかったらこのレモンパイを召し上がりませんか?昼間作った余りモノで申し訳ないのですけれど」 「………うん」 「それは良かったですわ。それではまた」 ~二回目~ 「おはようございます。雪華綺晶です」 「…おはよう」 「この前のパイが好評だったようなので、今度はスイートポテトなどを焼いてきたのですが…余計でしたでしょうか?」 「…ううん、そんな事ないわ」 「ではどうぞ。良かったらまた感想など聞かせてくださいませ」 ~三回目~ 「世界樹の町のベーカリー、雪華綺晶が参りました」 「ああ、アナタね」 「ご覧くださいめぐさん。近所の方からクルミをいただいたので出来たてパンのお裾分けです。あと、香り高いコーヒー豆をお持ちしたのですが、御自分で沸れられます?」 「…部屋、あがってく?」 「それでは、失礼致しますわ」 ~四回目~ 「スイーツこそ人生の潤い。あなたの心のパティシエール、雪華綺晶が乙女の宝石箱をお届けに参上致しました」 「いらっしゃい雪華綺晶。さ、あがって?」 「はい♪」 ふっ、我ながら自分の手際の良さが恐ろい…。これこそまさに、古来より伝わりし『お嬢ちゃん、おじさんについて来たらアメあげるよ』戦法!! いささかどうかとも思わないでもありませんが、結果良ければ全てよろし!! …今度、水銀燈さんにも教えてあげましょうかね。 ただわたくしが合い鍵を持っているのには他にも事情があります。こうして部屋をチェックして回っているのに当の本人に会えない理由がそれ。 「根を詰めるような事も言ってましたから…研究室に籠もってるんでしょうか」 もちろん研究室なんて大それた部屋が一介のマンションにありはしないのですが、何度かお邪魔したそこは確かに研究室と名乗るに相応しいほどの雰囲気を醸し出しているのです。 神に仇なす錬金術師――アルケミスト。 それが彼女、柿崎めぐのジョブでした。 錬金術に対しトラウマを持つ水銀燈さんならいざしらず、その水銀燈さんを目指しリッパーになった彼女ですから、この選択はある意味当然なのかもしれません。かつての術式失敗のあの日から、彼女は変わって…いえ、“変われずに”いるのですから。 あまりゆっくりしているのも時間が惜しいので、少々覚悟を決めてその厚いドアに手をかけます。 覚悟する理由?それはつまドドドドガガガガガガギュィイイイインババババババチュインチュインギーーーガーーーゴーーーシュゴォオオオオオ!! 研究室。確かに研究室でしょうこれは。ただ少なくとも、一般的にアルケミストに似合う実験室ではありませんが。 ともかく、耳を塞ぎながら目の前の背を向けながら手元で火花を散らすめぐさんに声をかけなければ。 「ぁ……ぉ…!…!ぁの……!」 自分ですら聞こえないんですから、めぐさんに聞こえるわけがありません。致し方ないので足元に転がっているバールのようなものを握り、機材を交換するために作業を中断した隙をねらって、 「えいやっ」 ごちん。 防御ゴーグルと耐熱マスクに覆われた頭ががっくんと下がりました。 「めぐさーん!雪華綺晶でございまーす!」 「…ん、あ、なんだ雪華綺晶か。いらっしゃい」 「はいどうも。勝手に上がらせてもらってますわ」 「うん」 簡単な挨拶を交わすと彼女はゴーグルやマスクをとり、後ろで縛った髪を振りほどいて汗で張り付いた前髪をかきあげました。 「ふー、暑いわ。何これ。異常気象?」 こんな機密の高い部屋でそんな厚い作業服を着て火花散らしてバーナー使えば当たり前です。 「とりあえず、これを飲んでくださいな」 「ありがと。…あれ、雪華綺晶が三人いる…?」 「飲んで!いいから早く飲んでください!」 ごぶごぶ。そのスポーツドリンクを半強制的に彼女の口に注ぎ込んで飲ませていきます。 「やっぱり不眠不休で飲まず食わずでしたか。アルケミストの研究ならば目をつむる面もありますが、お願いですから水分だけは取ってくださいませ」 「んぐ…あふー。そっか、脱水症状だったんだ。なんか目が霞むし手が震えるしでどうしようかと思ってたのよ」 「はぁ…後これ、冷蔵庫に入ってたお惣菜です。お腹空いたでしょう?」 「ん、別に…あれ、い、痛い!お腹空いてる!お腹空いてお腹痛い!何で!?さっき食べたばっかりなのに!」 「…その“さっき”、多分48時間くらい前ですよ」 わたくしに言葉を返す間もなく、差し出したタッパーの食料を勢い良くかきこみ始めためぐさん。お茶を手渡してあげるとそれもグビグビと飲み干しまた惣菜へ… わたくしが来なければ一体何時までここに籠もっていたのやら。イディオ・サヴァンじゃないんですから…と思うも、その例えはある意味的をえているのかもしれません。 「ほへ?はにひにひはの?」 「急ぎではないので、食べ終わってからで結構ですわ」 「ほ」 彼女は再びカロリー摂取に没頭し出したので、その間にわたくしは部屋を換気し、未だ熱を持つ機械の電源を落としていきます。 「あ、まだ途中なのに」 「めぐさんはしばらく休憩しなければなりません。チームのメディックからのドクターストップですわ」 その言葉に諦めたのか、はたまた食欲が先行したのか。後はひたすら二人前はあったハズの食料の最後まで綺麗さっぱり平らげてしまいました。 「ごちそうさま。味は覚えてないわ」 そうでしょうね。 「お粗末様でした。他に体の具合で気になる所はありますか?」一応脈を取りつつ質問。こういう時にオフィシャルメディックの研修成果が出てきます。 「んー、得になし。それで?私に何か用?」 「さっきの食料供給だけで重要な用事な気もしますが…そうですわね、とりあえずシャワーを浴びて着替えてきてくださいませ。そんな汗だくでは風邪をひいてしまいますから。そのインナーシャツもいい加減洗濯しませんと」 別にいいのにと愚痴るめぐさんの背中を押し、メンバーの不衛生はわたくしの責任ですからと着替えとタオルを持たせてお風呂場へ。 そしてわたくしはめぐさんがお風呂場に入った事を確認した後、小走りで研究室に向かいました。 「さて」 水銀燈さんとの約束。お願い事を果たしてしまいましょう。 彼女と交わしたその内容の殆どがめぐさんの健康管理であるのに対し、それから漏れるのがこの行為。すなわち、めぐさんの研究状況の定期報告でした。 とは言ってもわたくしに錬金術の知識など無いので、事前に持たされたチェックリストにマークするだけ。それを後で水銀燈さんに送る。そういうお仕事。もちろん二人にはゲロしておりません。 まあ、ちょっとスパイチックな感じも致しますが、結局のところはめぐさんの身を案じての事なんでしょう。過去に経験がある以上、神経質になるのもわかりますし。 「それにしても…アルケミストは科学者だと言いましたけど…もう少し、なんと言いますか…」 MPとか使ってくれないでしょうか…とわたくしのようなバーチャル世代(?)は夢想するのですけれど。 「科学者どころか、これでは技術者に近いですわ」 確かにフラスコやビーカーなんかもありますし、薬品その他もあるにはあるんですが、やはり目を引くのは目の前の工作機です。ゴツいです。アイアンです。 ああ…わたくしの理想のアルケミストからぐんぐん離れて…。そういうのが見たかったらファンタジックな本でも読むのねぇ、と心の中の水銀燈さんにも諭されてしました。 そんなこんなでチェックリストをすべて埋め、ため息をつきつつ部屋を出て紅茶でも沸れようかとしたところでめぐさんがお風呂場から出てきました。 「はふ、サッパリした」 その姿はまさに、水の滴るいい女。 言い換えると、びちょぬれでした。 「タオル…渡しましたよね?」 「うん。ちゃんとふいたわよ」 どのくらい雑にふけばそんな塗れネズミのような…いや、それより… 「そのシャツ…裏表が逆の上に、前後も逆なんですけど…」 「え、嘘。あ、だから背中にボタンがあるのね。しかも内側に。どうしようかと思ってたのよ」 「………」 我ながら、ため息が様になってます。 水銀燈さん…日頃の気苦労、お察し致します。今度また、お茶会に誘ってくださいましね。 そしてその翌日、つまり合同練習当日の今日。 「翠星石達に割り当てられたエリアは125-B2-3の500メートル四方です。まずはそこまで行くですよ」 検問をくぐり、世界樹の玄関口とも言える第一開拓地でリッパーの装備を付けながら今日の予定を確認します。 この用具はリッパーの命綱でもありますからね。しっかり整備しなければ。シューターよし、バンパーよし、ジャケットよし、保護ゴーグルよし… 「あら?めぐさん、その装備は一体…?」 わたくし達は皆それぞれジョブが違うので固有装備というものがあるのですが、めぐさんのソレはその中でも一際目を引くものでした。 めぐさんの両手に付けられたそれは手袋と言うよりもはや籠手と呼ぶに相応しく、二の腕から手首の辺りまではリング状に空いたカードリッジが連なり、その終着点の手のひらには怪しげな光を放つ円形の装置。そしてそこから指に繋がれたカタパルトレーン。 …兵器? 「ケミカルリアクターよ」 リアクター(反応炉)? 「ああ、ばらばらは見るの初めてですか。あれが世界樹のアルケミストの基本スタイルですよ。袖のアルケミーディスク(術弾とも言いますが)を手のひらのリアクターにぶち込んで活性化させて、両手を叩き合わせて無理やり反応させた後に指のカタパルトで打ち出すんです」 翠星石さんの解説を聞きながら、わたくしはその大層なシロモノをまじまじと観察していました。そのギミックは前に妹がラフレシア相手に使った『起動札』を連想させます。魔法っぽくはないですけれど、これはなかなか… 「フラスコで実験する訳にはいきませんからね。魔物を倒す為の威力と速度を求めた結果です。戦士で言えば剣みたいなもので、アルケミストの魂ですから一流のアルケミストはみんなアレを自作するんですよ。だからリアクターを見ればアルケミストの格が知れると言われてます」 なるほど、めぐさんがあれだけの機材で作っていたのはコレだったんですか。見れば見るほど複雑かつ精密で、これを自前で作ったなどと言われては素直に感心する他ありません。 「ま、翠星石から見たらとんだキチガイの代物なんですが…ところでめぐ、術弾は何持ってきたですか?」 「六色の各単小」 めぐさんは特に目線も動かさずに答えました。 「問題ないですね。ばらきらにも一回くらい目の前で見せた方がいいですし。そいじゃとっとと向かいますか。いい加減、時間も押してきてますしね」 確実の準備が整ったところで翠星石さんが合図を出し、わたくし達はシューターを蹴って世界樹の中へと跳んでいきました。 「翠星石」 妹が急に速度を落としてハンドシグナルを飛ばしたのは、目的地まであと少しといった所でした。 全員が制止して物陰に隠れ、妹が指差す方角を凝視します。 「…ほー、これだけの距離でよく見つけましたね。流石はレンジャーですぅ」 わたくしにはさっぱりなのですが、どうやら進行方向に魔物がいるようです。随分と人の手が入った第一層ですが、やはりまだちらほらと魔物は現れるのです。 「大丈夫ですよ。大したヤツじゃないですし、それにきらきらは非戦闘員じゃないですか」 「…はい」 否応無しに強張ったわたくしに翠星石さんが気を使ってくれました。 オフィシャル・メディックは攻撃してはならない。確かにそれはリッパーに定められたルールではありますが、当然の事ながら世界樹はそんな事を聞いてくれる相手ではありません。 「そうですね…良い機会ですから、ここは一つめぐに任せますか」 翠星石さんはブルっているわたくしから少し離れ、めぐさんに簡単な指示を出しました。それを受けためぐさんは黙って軽く頷き、 ガシャン! 両手のケミカルリアクターに術弾が装填されます。淡い緑色の光を放っていたリアクターは、一瞬で真っ赤に染まりました。 「念の為、めぐが跳んだら後に続きますよ。術式はスキが出来てしまいますから三人で防御支援をします」 ゴクリ。わたくしの喉が鳴りました。 そんな難しい事でも危険な事でもないのはわかっています。しかしわたくしにとって初めてに近い実戦の緊張感は、それは大きなものでした。 バッ!と木の葉が舞い、その中からめぐさんが高速で突き抜けます。少し遅れてばらしーちゃんと翠星石さんが両脇に。わたくしはその後方…の予定でしたが跳び出す反応が遅れ距離がつき過ぎてました。自分の小心さが口惜しい。 ばちんっ! めぐさんが両手を、まるで祈るように叩き合わせます。そして即、左右で合わさったディスクが魔物が居るとおぼしき場所へ打ち出されました。 その直後、そこは一瞬、ほんの一瞬ですが、まるで爆発したかのような火の手が吹き荒れました。 あまりに一瞬。ですがそれはわたくしの目と心に、とても強烈に焼き付いていて。 「…あんなもんじゃないですよ」 その光景に半ば茫然としていたわたくしの横に、いつの間にか翠星石さんが立っていました。 「あれは《火の術式》。アルケミストの基本中の基本です。あれの上位の全体術式や、単発の特大火力なんかアホですよ。見たら三日は笑えます」 そう言った翠星石さんは、全く一ミリたりとも笑っていませんでした。 「人が魔物に勝とうなんて考えた結果があれですよ。アルケミストの瞬間的な破壊力は他のジョブとは桁違いなんです。そのせいで犠牲にしてる部分も多いですが、撃つ場所さえ間違えなきゃ木造の家くらい軽く吹き飛ばしますからね。まったく…狂気の沙汰です」 ドクトルマグス。世界樹の巫女。そんな、大昔から世界樹と共に生きてきたであろう一族の末裔は、焼け跡と魔物の亡骸を見つめながら、そう、小さく呟いたのでした。 それから予定地に着いたわたくし達一行は、翠星石さんの指示の下でぐるぐると跳び回ったり複数人で行うリッパーの移動コンビネーションなんかを試したりしました。 整備されたリープの練習場とは違い、生きた自然の森の中を跳ぶのは始めはかなり違和感と戸惑いがあったのですが、慣れ初めてくると寧ろこちらの方がやりやすいと感じれるまでに。 「へぇ、やるじゃねーですかきらきら。正直驚きましたよ。どうやら運動センスが無いって訳じゃなさそうですね。運動不足が祟ってたんじゃねーですか?」 と、誉められているのか貶されているのかはたまたどこかで聞いたような御言葉まで頂戴致しました。 まあ元々が田舎の森生まれというのもありますし、妹と一瞬に(勝手に遊びに行く妹を追いかけて)森を探検したのも一度や二度じゃないですからね。それもあるんだと思います。 時間も頃合いだったのでお昼休憩を挟み、持ってきた紅茶を飲んで一息ついてさあ午後の練習を――といったところで翠星石さんが、 「午後は少し趣を変えましょうか。そうですね…二チームに分けましょう。一つはめぐとばらばら、一つは私ときらきら」 「了解しました。それで、それぞれ何を?」 「めぐとばらばらはドッチボールで、私ときらきらは机並べてお勉強です」 「…は?」 これが、本当にドッチボールだから驚きますよね。 ただ世界樹使用のドッチボールであり、ソフトボール大のゴムボールに腕から伸びる紐がくくりつけられたボールを互いにぶつけ合うというもの。これを障害物だらけの森の中で跳び回りながらするというのですからある種の芸等です。 今もわたくしと翠星石さんから離れた場所で飛び跳ねる音が騒がしく聞こえてきますし。たまに悲鳴のような声が上がるのは、果たしてどちらなのでしょう。 「ほらほら、余所見してねーで次やるですよ次」 「あ、すみません」 そしてわたくし達は言われた通りのお勉強。 「基本的な処置は研修で教わるとは思うんです。ただ、その処置をするのは綺麗なシーツのベッドの上でもなければ、包帯や消毒されたガーゼがたんまりある治療室でもありません。手持ちの医療器具が無くなることも壊れることもあるでしょう」 少し開けた場所に横たわっていた丸太に並んで座り、持ってきたノートとわたくしメディックの個別装備である医療器具を取り出して翠星石さんの話を懸命に聞き取ります。 「そこで私が教えるのは世界樹ならではの医療行為、翠星石のご先祖から伝わったドクトルマグスの医術です。こういう選択肢は多い方がいいですからね」 わたくしがこの大会に出る本来の目的である妹への治療行為。しかしいくらOMの研修を終えたところで、技術的には素人に毛が生えた程度でしょう。 それでも、少しでも役に立てる可能性を上げる為に翠星石さんは恐らくは秘匿であろう伝統技術を教えてくださっているのです。 リッパーとして成長させてくれた水銀燈さん。 医療役としての責務を果たさせようとしてくれる翠星石さん。 わたくしは本当に恵まれています。ならば、この幸運を絶対に無駄にしないようにしなければなりません。 そんなわたくしの覚悟を見て取ったのか、翠星石さんが笑顔を見せてくれました。この人は本当に人の機敏を察するのが上手です。 「ただ…まあ、教える前からこんな事言うのもなんですが、やっぱり、限界はありますよ」 「…そうでしょうね」 「麓の設備でどうにもならないものが、上でどうにか出来る訳もないんです。それに…こういう技術は、使わないに越したこたーねーんです。出来ることなら、それが一番ですよ」 前にわたくしが思い返した詐欺の手口ではありませんが、医療とは傷付く事が前提での打開策。とんちのようですが、“何もしないこと”に勝る医療はありはしないのです。 そして――ならば、怪我をさせる元を断てばいい。その精神の最たるものと言える武装キャラバンの攻撃特化ジョブ、アルケミスト。 魔物を殺す武器の数々だって、錬金術だって、使わないに越したことは、ないはずですのに。 「…どうして、人間は世界樹に踏み込んでしまったんでしょうね」 そんな事を考えていたせいか、こんな事を口にしてしまいました。 余りに不毛で、拙く、無責任で、無意味な問い。 「“そうしたい人間がいたから”」 しかし翠星石さんは、そんな問いに正直に答えてくれました。 「そうとしか、言えません」 そしてそれは、非情なまでに正確な答えでした。 それから数時間、わたくしは翠星石さんの指導の下様々な知識と技術を学び取っていきました。 例を見せてもらい、実践し、ノートに写し。全ては、いざという時の為に。 途中、視界の端で矢が飛んで行ったり火の粉が舞ったり雷鳴が轟いたり雹が落ちたりしたような気がしましたが、きっと見間違いでしょう。レンジャーとアルケミストの二人は安全なドッチボールに汗を流しているはずで、だからそれは世界樹が見せる幻覚に違いないのです。 「ま、ついでですから傷薬も多めに作っておきましょう」 「………」 いざって時は稀にあるから“いざ”なので、常習してたら日常ですよね。それはそれは技術も受け継がれ発達するでしょう。まったく、これだから人間は。 「そうそうきらきら」 「はい?」 現場での講習も大体が完了し、わたくしがノート整理に励んでいた時、翠星石さんが唐突に切り出してきました。 「めぐは…どうですか?」 医療関連の話題を予想していたので一瞬ぽかんとしてしまいました。いえ、例えそうでなくとも質問として余りに抽象的だとは思いますが。 多少混乱していたのですが、とにかく聞かれたのですから答えねばと思い、 「ええと…そうですわね、最初は水銀燈さんの話ぶりから付き合っていくのに色々と苦労するのではと危惧して…いや、実際苦労しているんですが…思っていたような事は無かったので安心しました」 例えば完全無視とか、邪険に扱われるだとか。 でも相手の事情に通じ、かつコミュニケーションの手段があるとなれば、それなりの関係は築けるものですけどね。人間しかり、動物しかり、あるいは…魔物しかり。 「それはきっと…きらきらだからですよ」 そこでわたくしはノートに落としていた視線を隣の翠星石さんに向けました。翠星石さんは、どこを見るでもなく前を向いて続けます。 「翠星石もアイツに会ってそれなりの時間は過ごしましたが、未だに事務的な事しか話せませんし。部屋にだって、ほんの数回、書類とかの用事でしか入った事しかないですから」 だってそれは、わたくしがお菓子で釣ったから―― 「あはは、そんなの理由になりませんよ。大体、そんなベタな事は翠星石だってやりましたし、水銀燈だってやったでしょうよ。一応受け取ってはくれるんですけどね。それ以上は…なかなか」 翠星石さんは軽く溜め息をつくと、うっすら赤みがかってきた空を見上げました。 「きっと、きらきらにはそういう、人に好かれる…と言いますか、側に居てもいいと思わせる才能が有るんだと思います。気持ちいいんでしょうね、一緒に居ると。 気も回って面倒見もいいとくれば酒場の評判も当然でしょう。水銀燈もそれをアテにしたんだと思いますけど。ま、その慧眼は流石ってとこですかね」 だから…、と翠星石さんはこちらを見て、 「そんなきらきらが…その、リッパーとかチームメイトとかではなく、一人の人として、姉として…羨ましいです」 そう、微笑みながら言いました。 勝手な言い分ですけどね、と笑って誤魔化すのも忘れていませんでした。 「………」 普段ならば、ここで終わりでした。そろそろ日が暮れるからと言って立ち上がり二人を連れて帰る。そうなる筈でしたし、翠星石さんもそうしたかったのでしょう。 しかし。 「………」 この時のわたくしは…なんと言うか、普通ではなかったような気がします。それが世界樹にいるせいなのか、あるいは… …いえ、もう、素直に白状してしまいましょう。 わたくし、頭にきていたのです。 当然ですが、その対象は翠星石さんではありません。水銀燈さんでもありません。 それは、その矛先は、この二人にそんな事を言わせる、何かに。 「どうしてですか」 「え?」 だから、この時のわたくしは普通では無かったのでしょう。後はもう、勢いでした。 「翠星石さんの大会での目的は蒼星石さんの夢を止める為と聞きました。大会に出場する蒼星石さんの夢とは、優勝する事なんですよね?」 「…そうですね」 「そしてそれを止めるとは、蒼星石さんが大会で優勝するのを阻止するという事ですわよね?」 「…そうですね」 「何故なんですか。どうしてリープの大会で優勝する事がバカな夢なのですか?それは翠星石さんがこうもしてまで止めなくてはいけない事なんですか?」 きっと、水銀燈さんとめぐさんの事で我慢の限界だったんだと思います。穏便に生きる為には、聞いてはいけない話だったのでしょう。 翠星石さんはじっと前を向いていました。そして考えていました。無視されているのではない事が容易に伺えるほどに考えていました。 そして、しばらくして。 「…きらきら」 「はい」 「すみません。言うことは出来ません」 キッパリと。力強い否定でした。 「勘違いしないで下さい。これは、嫌がらせでも出し惜しみでもないんです。言えばきっと、お前さんは危険な目に合うでしょう。そして…オメーに降りかかる火の粉を払って火傷するのは、ばらばらですよ」 グサリと、胸に何かを突き立てられた気がしました。 その痛みに喘ぐ自分と、翠星石さんの瞳から『卑怯な事を言ってごめんなさい』という意志を汲み取った自分とを、はっきりと胸の中に感じます。 「………」 「………」 それきり、翠星石さんは口を閉ざしました。わたくしも、何か言える状態ではありませんでした。 謝ることも、胸の痛みを無視する事も出来ずに俯いて膝の上の拳をきつく握るしか出来ないわたくし。後悔が頭を染めます。小心者ならそれらしくしていれば良かったのに。わたくしは…これだから。 はーあ、と重い空気を吹っ切るかのように翠星石さんが伸びをして、 「ま、何が言いたいかと言いますと、お前さんはもう少しいい意味でも悪い意味でも身の程を知るべきだと思うんですよ」 「それは…どういう?」 上目使いに翠星石さんに問いかけます。 「きらきらは余所からこの町に来て酒場で働く一人の田舎娘。面倒を背負い込む義務も責任も無いんですから、余計な事には首を突っ込まないのが吉です」 それは確かにそうなのでしょう。自分の世界の平和を保つ為には、それが一番なのでしょう。 「それとコレはさっき言った才能と通じるものがあるんですが、きらきらは…周りの事情を集める才能もありそうですよね」 「事情を…集める?」 「だってそうじゃねーですか。つい前までリープのリの字も知らなかったオメーが、蒼星石に会って、こうして翠星石のチームに入って、水銀燈とめぐの過去に触れて。 この調子でいくと大会が始まる頃にはどうなることかわかったモンじゃねーですよ。昔から似たような事あったんじゃねーですか?」 「あー…ええ、まぁ…」 村に居た頃も色々と巻き込まれた記憶がありますし、この町に来てからは言わずもがなでしょうか。わたくしとしては妹の破天荒の煽りを受けたと認識していたのですが… 「ただ偉そうな事言っても二人をリープに誘ったのが翠星石ですからね。そこは責任を感じてるんです。だからこれ以上…と思いつつ話してもいいかなって思ってる自分が居ますからねー。オメーの才能は侮れないですぅ」 「あはは…」 また迷惑な才能もあったものですね… 「でもまあ、聞かれて答えないのもアレですから、答えられる範囲、簡単に調べがつくことの範囲でなら話しましょう。精々それが原因できらきらに厄災が訪れないよう翠星石は祈っていますよ」 「…それは、ご親切に」 …やっぱりいいです、とは言えませんかね。 「まずいきなり質問しますけど、今まで何回もこの大会はあったわけですが、前回、だから二年前の大会で完走したチームはどれくらいいると思いますか?ちなみに総数は100くらいいました」 完走、つまり大会のゴールまで跳びきったチームの数という事。たしかチームの中の一人でもゴールできれば良かったはずですから、幾ら舞台が世界樹といえ… 「40…いえ、30チームくらいですか?」 「“0”です」 「…はい?」 「だから、0チームです。前回の大会で完走したチームはいませんでした」 二の次が継げないわたくしに翠星石さんは淡々と説明します。 「それでも順位は付くんですけどね。失格者を除いて最終標高の高い順に決まりますから。別に前回が特別だったわけじゃなく、他も似たようなモンですよ。良くて1、2チームくらいです」 「そ、そんなに厳しいのですか…?」 あの、わたくし、今度、それに出なくてはいけないんですが… 「厳しいというか、失格とリタイア要素が多いんですよ。シューターかバンパーが壊れたらそれまでですし。でもそれにしたって…きらきら、前にオメーが大会の概要を見て『異質』って言ったの覚えてますか?」 「え、えーと…」 そんな事も言ったような…? 「あん時は間違ってもないなんて濁しましたけど、今は流石はきらきらと言う事が出来ます。考えてもみてください。いくらリープがキャラバンの名残だからって、未だに魔物がうろつく世界樹をろくに整備出来ない高層まで跳び回るんですよ? しかも練習試合まで制限のつくスポーツなのに、こんなイカれた大会の参加資格は問わずときてます。むしろ異常と思わない方がおかしいですよ。どうして町のリッパーがすんなり受け入れたのか不思議なくらいです」 あの、わたくし、今度、それに出なくてはいけないんですが… 「さっき翠星石の目的が蒼星石の優勝阻止って言われてそうだって答えましたけど、もっと正確に言えば完走を阻止したいんです。完走さえさせなきゃ、優勝しようが一向に構わないんですよ」 「…はあ」 ここは、詳しく聞く事は全力で自重した方が良さそうです。 「ああそれと、25年くらい前に世界樹の最上階に到達したって話しはもう聞きましたね?」 「あ、はい」 「その時のキャラバンのメンバーの一人が蒼星石の祖父なんです」 「え!?」 「そして到達したと政府から町に伝えられたっきり、今でも消息不明なんです」 「…!!」 二の次どころか、呼吸さえ怪しくなってしまいました。 アイビーリープ。世界樹の最上階。蒼星石のお祖父様。消息不明。 そんな単語の応酬が、薄ら寒い気配を漂わせてわたくしの頭を駆け巡ります。 「さて、これ位にしときましょう。どうですか?もっと聞きだいですか?」 「…いいえ」 それが賢明ですね、と翠星石さんはこの会話を打ち切り、ポットに残った紅茶を2つのカップに注ぐのでした。 渡された紅茶を飲み終わった頃には辺りもすっかりと夕焼けに染まり、そのオレンジの光は紅葉さながらに世界樹を染め上げていました。 闇夜は世界樹の危険に拍車をかけます。暗くなる前に二人を呼んで降りようと丸太から腰を上げ時、 「…ん?」 翠星石さんの視線が今いる広場から伸びる一本の脇道へと向けられました。わたくしも遅れてそれを追うと、何かがこちらへやってくるようです。 初めは魔物かと危惧したのですが、どうやらその影は人間のようでした。 「あれは…」 「お知り合いですか?」 「ん、知り合いと言いますか…ほら、きらきらも知っているはずですよ」 「え?」 わたくしが知っている?わたくしの知人でこんな場所まで来れる方となると… 「あ」 その方が広場へ足を踏み入れ、逆光から逃れた姿をはっきりと見るとわたくしにも得心がいきました。以前、翠星石さんから教えていただいた方の特徴そのままだったのです。 艶のあるショートの黒髪。装備は常に軽装。胴着と袴を纏い、腰に大きな狩猟刀。 「…わ」 彼女は開けた視界に視線を漂わせた後、わたくし達と視線が合うと今気付いたような表情と声を上げました。 そして、 「ああやっぱり。また、願いが叶いました」 …と、微笑んで言うのです。 どうやら翠星石の祈りは通じませんでしたかねぇ?と横での呟きを聞きつつ、才能豊らしきわたくしは嫌な予感ばかりを募らせるでした。 そんな彼女は、蒼星石さん率いるラピスラズリリッパーズ最後の一人。 “ブシドー”、柏葉巴。
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俺の彼女と幼なじみが修羅場すぎる8 ドラマCD付き限定特装版/夏川真涼 1/8スケール 限定版小説発売日:7月17日/2月28日 るろお描き下ろし限定版カバー! (愛衣 鋭太) 裕時悠示脚本 アニメ版キャストによるドラマCD付き。 ・裕時悠示脚本ドラマCD「真夏の甘修羅祭り」「俺の彼女と幼なじみが修羅場すぎる愛 リアル・シャドー編」 鋭太に捨てられ、ひとり街を彷徨う冬海愛衣の前に現れた一人の女。 「あきらめたら、そこで大勝利終了ですよ」。 愛しい人をその胸に抱くため、ラブ・ファイトの幕が上がる! 他、数本のエピソードを収録! 2013年放送。 http //www.oreshura.net/ 監督 亀井幹太 原作 裕時悠示 シリーズ構成 浦畑達彦 原作イラスト るろお キャラクターデザイン・総作画監督 大塚舞 プロップデザイン 尾崎智美 美術監督 湯澤康之 色彩設計 坂本いづみ 撮影監督 廣岡岳 編集 坪根健太郎 音響監督 明田川仁 音響効果 小山恭正 録音調整 安齋歩 音楽 太田雅友 アニメーション制作 A-1 Pictures 脚本 浦畑達彦 冨田頼子 亀井幹太 裕時悠示 絵コンテ 亀井幹太 堀之内元 渡辺了 上原秀明 大原実 宮浦栗生 金子伸吾 柳沼和良 福田道生 出合小都美 演出 亀井幹太 青柳宏宜 原田孝宏 上原秀明 高島大輔 柴田彰久 柳沼和良 下田正美 徳本善信 出合小都美 作画監督 大塚舞 福島豊明 服部憲知 小林恵祐 山野雅明 野田康行 須藤智子 小澤円 竹田欣弘 徳田夢之介 ■関連タイトル Blu-ray 俺の彼女と幼なじみが修羅場すぎる 1 完全生産限定版 俺の彼女と幼なじみが修羅場すぎる 12 ドラマCD付き限定特装版 俺の彼女と幼なじみが修羅場すぎる8 ドラマCD付き限定特装版 フリーイング 夏川真涼 1/8スケール PVC製塗装済み完成品 俺の彼女と幼なじみが修羅場すぎる ポス×ポスコレクション BOX 俺の彼女と幼なじみが修羅場すぎる コンプリートブック フリーイング 春咲千和 1/8スケール PVC製塗装済み完成品 ドラマCD 俺の彼女と幼なじみが修羅場すぎる コミック 稲瀬信也/俺の彼女と幼なじみが修羅場すぎる+H 1巻 まりも/俺の彼女と幼なじみが修羅場すぎる4コマ 1巻 フィギュア・ホビー:俺の彼女と幼なじみが修羅場すぎる 原作小説 裕時悠示・るろお/俺の彼女と幼なじみが修羅場すぎる
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さくら荘のペットな彼女 さくら荘のペットな彼女 (電撃文庫) 発売日 :2010年1月10日 発売 著者 :鴨志田一 イラスト :溝口ケージ さくら荘のペットな彼女 2 さくら荘のペットな彼女〈2〉 (電撃文庫) 発売日 :2010年4月10日 発売 著者 :鴨志田一 イラスト :溝口ケージ さくら荘のペットな彼女 3 さくら荘のペットな彼女〈3〉 (電撃文庫) 発売日 :2010年8月10日 発売 著者 :鴨志田一 イラスト :溝口ケージ さくら荘のペットな彼女 4 さくら荘のペットな彼女(4) (電撃文庫) 発売日 :2010年12月10日 発売 著者 :鴨志田一 イラスト :溝口ケージ さくら荘のペットな彼女 5 さくら荘のペットな彼女〈5〉 (電撃文庫) 発売日 :2011年5月10日 発売 著者 :鴨志田一 イラスト :溝口ケージ さくら荘のペットな彼女 5.5 さくら荘のペットな彼女 5.5 (電撃文庫 か 14-14) 発売日 :2011年9月10日 発売 著者 :鴨志田一 イラスト :溝口ケージ さくら荘のペットな彼女 6 さくら荘のペットな彼女〈6〉 (電撃文庫) 発売日 :2011年12月10日 発売 著者 :鴨志田一 イラスト :溝口ケージ さくら荘のペットな彼女 7 さくら荘のペットな彼女〈7〉 (電撃文庫) 発売日 :2012年4月10日 発売 著者 :鴨志田一 イラスト :溝口ケージ さくら荘のペットな彼女 7.5 さくら荘のペットな彼女7.5 (電撃文庫) 発売日 :2012年8月10日 発売 著者 :鴨志田一 イラスト :溝口ケージ さくら荘のペットな彼女 8 さくら荘のペットな彼女8 (電撃文庫) 発売日 :2012年10月10日 発売 著者 :鴨志田一 イラスト :溝口ケージ さくら荘のペットな彼女 9 さくら荘のペットな彼女9 (電撃文庫) 発売日 :2013年3月9日 発売 著者 :鴨志田一 イラスト :溝口ケージ さくら荘のペットな彼女 (10) さくら荘のペットな彼女 (10) (電撃文庫) 発売日 :2013年7月10日 発売 ・著者:鴨志田一 ・イラスト:溝口ケージ
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「彼女に笑顔の戻らんことを」 いつの日にか、必ず。
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ニュース @wikiのwikiモードでは #news(興味のある単語) と入力することで、あるキーワードに関連するニュース一覧を表示することができます 詳しくはこちらをご覧ください。 =>http //atwiki.jp/guide/17_174_ja.html たとえば、#news(wiki)と入力すると以下のように表示されます。 ウィキペディアを作ったiMacが箱付きで競売に登場。予想落札価格は約96万円!(ギズモード・ジャパン) - Yahoo!ニュース - Yahoo!ニュース メトロイド ドレッド攻略Wiki - Gamerch(ゲーマチ) ツムツム攻略Wiki|ゲームエイト - Game8[ゲームエイト] 【グランサガ】リセマラ当たりランキング - グランサガ攻略wiki - Gamerch(ゲーマチ) アイプラ攻略Wiki|アイドリープライド - AppMedia(アップメディア) Among Us攻略Wiki【アマングアス・アモングアス】 - Gamerch(ゲーマチ) マニュアル作成に便利な「画像編集」機能を提供開始! - ナレッジ共有・社内wikiツール「NotePM」:時事ドットコム - 時事通信 マニュアル作成に便利な「画像編集」機能を提供開始! - ナレッジ共有・社内wikiツール「NotePM」 - PR TIMES 【Apex Legends】ヴァルキリーの能力と評価【エーペックス】 - Gamerch(ゲーマチ) モンハンライズ攻略Wiki|MHRise - AppMedia(アップメディア) ポケモンBDSP(ダイパリメイク)攻略wiki - AppMedia(アップメディア) SlackからWikiへ!シームレスな文章作成・共有が可能な「GROWIBot」リリース - アットプレス(プレスリリース) 【ウマ娘】チャンピオンズミーティングの攻略まとめ - Gamerch(ゲーマチ) 【ウマ娘】ナリタブライアンの育成論|URAシナリオ - Gamerch(ゲーマチ) 【ウマ娘】ヒシアケボノの育成論|URAシナリオ - Gamerch(ゲーマチ) 【ウマ娘】カレンチャンの育成論|URAシナリオ - Gamerch(ゲーマチ) 【ウマ娘】フジキセキの育成論|URAシナリオ - Gamerch(ゲーマチ) ドラゴンクエストけしケシ攻略Wiki - Gamerch(ゲーマチ) 【スタオケ】カード一覧【金色のコルダスターライトオーケストラ】 - Gamerch(ゲーマチ) 【スマブラSP】ソラのコンボと評価【スマブラスペシャル】 - Gamerch(ゲーマチ) 【ブレフロレゾナ】リセマラ当たりランキング【ブレイブフロンティアレゾナ】 - ブレフロR攻略Wiki - Gamerch(ゲーマチ) 【ポケモンユナイト】サーナイトの評価と性能詳細【UNITE】 - Gamerch(ゲーマチ) 仲村トオル、共演者は事前に“Wiki調べ”(オリコン) - Yahoo!ニュース - Yahoo!ニュース 【ENDER LILIES】攻略チャートと全体マップ【エンダーリリィズ】 - Gamerch(ゲーマチ) 【ウマ娘】あんしん笹針師の選択肢はどれを選ぶべき? 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https://w.atwiki.jp/jewelry_maiden/pages/187.html
今日も雨が降っていた。 「こうまで続くと鬱陶しいわね」 最初は風情があって悪くないと言ってたくせに……。 「なんですの?その顔は」 「雨は風情があっていいんじゃなかったっけ?」 「な! こんなにグダグダと降り続けられては風情も何もありませんわ!」 「へぇ、そうだね」 「く……何か言いたそうですわね……」 僕はニヤニヤして空を見る。曇った空も悪くはない。悪くはないけど、鶏冠石の機嫌がこれ以上悪くなるとそれはつらい。 「雨、早く止むといいね」 「急になんですの?」 「だって雨降ってると鶏冠石が不機嫌なんだもん」 「別に不機嫌なんかではありません!」 「それにさ、やっぱ鶏冠石には綺麗な空が似合ってるよ。憂鬱そうな鶏冠石も憂いがあっていいけどさ、もっと堂々とした鶏冠石の方が俺は好きだな」 「べ、別にあなたの好みなんて聞いていませんわ!!!」 「そだねー、じゃぁてるてる坊主でも作るかな」 「そんなことで晴れたらなんでも言うことを聞いてあげますわ」 本当に明日は晴れて欲しい。そう願いながら赤い髪飾りつきのてるてる坊主をカーテンにぶら下げた。